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蜂駆除業者

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つがい
同じ種の二個体が対になって行動し繁殖や子育てや警戒などを協力して行う関係を指します。動物によってつがいの続く期間や結びつきの強さは大きく異なり繁殖期だけ組む場合もあれば複数年にわたり同じ相手と関係を保つ場合もあります。蜂の用語として読む時は鳥類や哺乳類のように長く行動を共にする関係というより繁殖のために雌雄が結び付く場面を理解するための語として見ると整理しやすくなります。家の周囲で蜂を見かける現場ではつがいそのものを目にする機会は多くありませんが新しい女王蜂が生まれる時期や交尾後に営巣が始まる時期を考える手がかりになります。

1.つがいの概念
つがいは多くの場合で雌雄のペアを想定しますが研究や観察の文脈では繁殖に関わる相手関係を広く説明するために用いられます。蜂では巣の中で働く働き蜂どうしをつがいと見ることはなく繁殖に関与する女王蜂と雄蜂の関係を指して理解する方が近くなります。つがいが成立すると次の世代を残すための条件が整い交尾を終えた女王蜂は越冬や翌春の営巣へつながる重要な段階へ進みます。蜂の巣駆除の現場では交尾そのものよりも交尾を終えた新女王蜂が周辺へ残るかどうかが再発の見方に関わるためこの概念を知っておく意味があります。
つがいと一夫一妻は同じ意味ではない
一夫一妻は配偶関係の形を指す言い方ですがつがいは行動上のペア関係を表すことが多く繁殖期だけの短い関係でもつがいと呼ばれることがあります。蜂では鳥のように長く同じ相手と行動を共にする形は一般的ではなく交尾期の限られた時間に雌雄が結び付く形で理解する方が実態に近くなります。一方で同じ時期に複数の雄が関与する場合や交尾後に雄が巣の運営へ参加しない場合もあるためつがいという語をそのまま長期の共同生活と結び付けないことが大切です。
2.つがいの形成と繁殖
つがいは偶然にできるのではなく相手選びと交尾の機会を経て成立し成立後は繁殖に必要な段階が進みます。蜂では鳥のように巣作りや抱卵を雌雄で分担する形は一般的ではありませんが新女王蜂が交尾を終えることで翌年以降の営巣が可能になります。行動の流れを知ると夏から秋に見える蜂の増え方や巣の成熟の意味が理解しやすくなります。
求愛行動
雄は飛行や待機場所への集合などによって交尾の機会を得ようとし雌は成熟した時期に交尾飛行へ入ります。蜂の種類によっては高い場所や開けた空間で雄が集まり新女王蜂がそこへ飛来して交尾が行われます。こうした場面は一般家庭で直接観察されることは少ないものの夏の終わりから秋にかけて巣の近くや上空で蜂の動きが変わる時は繁殖段階に入っている可能性があります。大きな巣の周囲で普段と違う飛び方が見える時は巣が成熟している目安になることがあります。
繁殖の共同作業
つがいは巣作りで役割を分けることがあるという考え方は鳥類では分かりやすいですが蜂では交尾後の共同作業は長く続きません。女王蜂は交尾を終えると精子を体内に保持しその後は自ら巣作りを開始するか既存の巣で産卵を担います。雄蜂は巣の防衛や採餌や育児へ参加しないため蜂のつがいは短い繁殖関係として理解することが重要です。この違いを知っておくと巣の近くで二匹の蜂を見てもそれだけでつがいとは判断せず巣の有無や出入りの数を見て状況を読む必要があると分かります。
関係の継続期間
つがいは一年だけ維持される場合もありますし同じ相手と翌年も組む場合もありますが蜂では多くが繁殖期の短い関係になります。交尾を終えた後は雌雄が別の行動へ移り雄は寿命を終え新女王蜂は越冬場所を探したり巣の将来に関わる役割へ移ったりします。そのため現場で重要なのはつがいが続くかどうかより交尾を終えた新女王蜂がどれだけ周辺に残るかという点です。前年に大きな巣があった場所の周辺で翌春に大きめの蜂を一匹見かける時は新しい営巣の始まりとして注意した方が安全です。
3.つがいの例
つがいは鳥類でよく知られますが蜂でも繁殖に関わる雌雄の関係として考えることができます。例を知るとつがいの形が一つではないことが分かり蜂では短期の交尾関係が中心であることが理解しやすくなります。
スズメバチ
スズメバチでは秋に新女王蜂と雄蜂が生まれ繁殖の時期に交尾が行われます。営巣の中心はそれ以前から存在する巣ですがつがいの成立は次の年の巣の始まりに直結します。巣が成熟する時期になると新女王蜂が育ち始めるため大きな巣を放置すると翌年の発生源が増える可能性があります。秋の終盤でも巣の近くへ近づかない方がよい理由の一つです。
アシナガバチ
アシナガバチでも新女王蜂と雄蜂の交尾が行われ翌春の小さな巣作りにつながります。春に軒下やベランダで一匹の蜂が小さな巣を作り始める時は前年に交尾を終えて越冬した女王蜂であることが多くつがいの結果がその場に表れていると考えられます。小さいから安全と考えず窓や通路に近い時は早めの判断が必要です。
ミツバチ
ミツバチでは女王蜂が交尾飛行を行い複数の雄と交尾することが知られています。このため一対一の固定的なつがいという形より繁殖期に雌雄が結び付く関係として理解する方が適しています。群れが分蜂した後の新しい巣の形成も交尾済みの女王蜂の存在が基盤になるため家の近くで群れを見つけた時はその後の営巣へつながる可能性を考えて対応することが重要です。
ドロバチなど単独性の蜂
単独性の蜂では一匹ずつ巣を作るため集団性の蜂とは違い繁殖後の雌が単独で巣作りを進めます。つがいの成立は短く巣の維持や育児は雌単独で行われることが多くこの点でも鳥類のつがいとは性質が異なります。壁面や窓枠に小さな泥の巣が繰り返し作られる時はその周辺で繁殖が成立している可能性があります。
4.つがいの生態学的な利点
つがいは見た目の仲の良さだけでなく生存と繁殖に直結する利点をもつため多くの種で進化的に維持されてきたと考えられます。蜂では長期の共同生活という形ではなく繁殖の成立が次世代の巣の発生数に影響する点が利点として現れます。利点は一つではなく種の習性によって強調される点が変わります。
繁殖成功の向上
親が二個体で行動すると巣の防衛と採餌と給餌が両立しやすいという考え方は鳥類では典型ですが蜂では交尾の成立そのものが繁殖成功の入口になります。新女王蜂が交尾を終えられなければ翌年の巣作りや産卵が成立しにくくなるため短い関係でも生態学的な意味は大きくなります。蜂の巣を放置した場合に翌年も発生が続くのはこの繁殖成功が周辺で達成されているからです。
効率の良い採餌
つがいで見張り役と採餌役を分けるという形は蜂では一般的ではありませんが交尾を終えた女王蜂が単独で巣作りを始めた後に働き蜂が増えると採餌効率が大きく上がります。つまりつがいの成立は後の集団活動の起点になっています。庭木の害虫が多い場所や樹液の出る木がある場所では採餌環境が良いため営巣が進みやすくなることがあります。
子育ての安定
片方がけがや疲労で動けない時でももう片方が役割を補うという形は蜂には当てはまりにくいですが交尾を終えた女王蜂が産卵を始め働き蜂が育つことで巣全体の子育ては安定します。最初の少数段階を過ぎると巣の成長速度が上がり人家近くでは短期間で被害が目立つことがあります。春の小さな巣を早く見つけることが重要とされるのはこの安定化の前に対処しやすいからです。
5.つがいの行動と保護行動
つがいが成立すると相手へ向けた行動と子へ向けた行動がはっきりするという見方は鳥類で典型ですが蜂では交尾期と営巣期で意味が変わります。交尾そのものは短くてもその後の巣の防衛や子の保護は集団で強く表れます。これらは蜂の繁殖戦略を理解する上で重要な手がかりになります。
求愛ディスプレイ
求愛期には相手を引きつける飛行や集合行動が見られ成立後は繁殖の段階へ進みます。一般家庭でその詳細を見ることは少ないものの巣の季節変化を考える時には意味があります。夏の終わりから秋にかけて巣の周囲で普段と違う蜂の動きが見られる場合は新女王蜂や雄蜂が関わる段階へ進んでいる可能性があります。
保護行動
子を守るためにつがいが協力するという形は蜂では交尾後の雌雄に直接は当てはまりませんが巣の防衛としては非常に強く表れます。働き蜂は女王蜂と幼虫を守るため巣の周囲で警戒し外敵や人が近づくと威嚇や追尾を行います。したがって巣に近づいた時に二匹程度しか見えなくても防衛行動の前触れであることがあり手で払ったり写真を撮るため顔を近づけたりしないことが重要です。
協力行動
協力は防衛だけでなく給餌の分担や巣材集めや温度管理にも現れます。つがいそのものの協力ではなく巣全体の協力として表れる点が蜂の特徴です。人の生活空間に近い巣ではこの協力行動が活発になるほど羽音や出入りが増え窓の開閉や洗濯物の出し入れに支障が出やすくなります。こうした変化は相談の目安になります。
6.まとめ
つがいは対になる個体が協力して繁殖と子育てと防衛を進める関係であり種によって期間と形が大きく異なります。蜂では長く続く共同生活というより繁殖のための雌雄関係として理解する方が実態に近く交尾後の女王蜂が翌年の巣作りへつながる点が重要になります。求愛から成立までの過程と成立後に巣が発達していく流れを理解すると蜂の数が増える理由や再発の仕組みが見えやすくなります。春に一匹の大きな蜂が軒下や窓まわりを探るように飛ぶ時や夏の終わりに巣の様子が変わる時は繁殖段階を意識して見分けることが役立ちます。生活動線に近い場所や高所や壁の中のような場所では自分で確かめ続けず害虫駆除業者へ相談することが安全です。


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